拍手お礼のSSログ部屋です。
いつもいつも沢山の拍手ありがとうございます!





(5月半ばから7月半ばまで)

「……で、またここもお礼画面だよな?」
「そうですねぇ」
「どーしてまた俺達が司会役で対話形式なんだよ」
「ネタが無かったようですw」
「ま・た・か・よ!!」
「しょうがありませんよ。馬鹿なんですから」
「今度はどうしたんだ?」
「それがですね。ゲーム本編をプレイしていたら急に書きたくなったらしいんです」
「だったら普通に書けば良いだろ」
「ですが。何やら無理だったようですw」
「どーして無理になるんだよ!!!」
「下の文章を読んでみてください。」
「ん??」

ぴちゃんと、水が揺れる。
広い風呂場でも小さな音は目立つ。湯船の中で動く自分の音も。ぱちゃりと立つ水音も。
足を伸ばして、背伸びをする。

「と?」
「ここで終わってしまいましたw」
「ましたwじゃねーーーーーーーーー!!!」
「短気ですよぅルークw」
「ネタはあるんだろ!?ここまで書き出し出来てんだから!」
「えぇ、まぁ」
「だったら残りのパパーっと書けばいいだろ!?」
「それが出来たら誰も苦労しませんよw」
「好きで書いてんだから、書けよ!楽しみにしてくれるヤツだっているんだぞ!?」
「本当にすみませーんv」
「お前が言うと誠意が篭もってないように聞こえるぞ……」


END








「石鹸」(5月半ばから7月半ばまで)

「ふんふんふーん」
夜の宿屋の一室で、何やら楽しそうなルークの鼻歌。
書き物をしていたジェイドは、その楽しそうな様子のルークを振り返った。
「どうしたんです?やけに楽しそうですね」
「ん?へへへー。これこれ!」
聞かれたのが嬉しいのか、ルークはえへへと笑顔でこちらにとあるものを差し出した。
アビスレンジャー。落書きボディソープ。クレヨンの形をしている、スティック状の色つき石鹸だ。
「今日はこれ使って風呂に入るんだ!」
そういえば、昼間の買出しの時に何やら途中で消えたと思ったら別会計で何かを買っていたが、それかと納得がいく。
ボディソープの色は赤色。クレヨン石鹸は対象年齢6歳以上。ルークはギリギリという所だ。
ルークの差し出した石鹸を受け取りまじまじと見ているとルークはさっさと風呂の用意を済ませてしまう。ベッドの上にはパジャマを広げて、ルーク自身も手にバスタオルとハンドタオルを持って下着一枚になっていた。
「ジェイドー返してー」
ずいっと手を出してくるルーク。
「ルークも随分とおこちゃまですねー」
眼鏡を外しつつ、ルークに石鹸を返した。
「とても17歳が使うものだとは思えませんよ」
「いいんだよ。俺、生まれてから7年目だし」
ぶーっと膨れるルーク。
ジェイドが肩を揺らして、少しだけ笑う。
「正しいクレヨン石鹸の使い方を教えて差し上げますよ」
「……?正しい使い方?」
頭に疑問符が沢山出てくる。
こんなものに正しい使い方などあるのだろうかという顔。目や粘膜に使うなというのは書いてある。あとは色つきだから体中に落書きをしながら綺麗に身体が洗えるという魅惑的な文句付き。
「あなただと綺麗に洗えるか謎ですからね。私が洗って差し上げます」
ん?
どこかで聞いた言葉。
まてまて。それは。
「ちょ、ジェイド?」
「ささっどうぞお先に入っていてください。私も追って入ります」
ルークを脱衣所に押し込むとジェイドは、ルークの目の前で服を脱ぎ始める。
「じぇ、じぇいど……?」
「やールークも随分と気の利いたものを用意してくれましたね」
にっこりと笑うジェイド。
その微笑みは。


END








拍手お礼分(4月半ばから5月半ばまで)

「……ここ、お礼画面だよな?」
「えぇ。そうですね」
「いっつも俺らのSS置いてたよな?」
「置いてましたねぇ。下手の横好きで」
「何で今回は何もないんだ?」
「ネタが無いそうです」
「は?」
「ですから、ネタが無いそうですよ」
「じゃ、なんで拍手交換するんだよ」
「したかったからだそうです」
「変えもねーくせにやんのかよ」
「いえ、一応書いたらしいですよ?」
「じゃそれを載せればいいじゃん」
「それがあまりにラブラブすぎて本人が恥ずかしくなったそうです」
「……」
「それと段々、裏ページ仕様になっていったそうですよ」
「裏って……?」
「まーあなたと私の情じ」
「うわーうわーうわーーーー!!」
「ふふふ真っ赤になって可愛いですね、ルーク」
「つーか、ネタが無いんだったら拍手交換すんなっつーの!!」
「まぁまぁ。もうすぐ子どもの日もありますから。近いうちに交換しますよ」
「拍手押してくれた人に申し訳ない気持ちで一杯なんだけど……」
「多分、大丈夫ですよ。……それとも載せて欲しいんですか?あなたの可愛い姿を?」
「……ぜってー嫌だ」


END








10回目の拍手(4月半ばから5月半ばまで)

「10回も押してくれて有難うな!」
「本当に情けない管理者ですよねぇ」
「これに懲りずにまた押してくれよな!」
「おやルーク。随分腰が低いんじゃないですか?」
「だって折角見に来てくれたんだぞ!?」
「ふむ。矢張り、ここは裏行き確定のアレを……」
「わーわーわー!出さなくていい!!」
「かっわいいですよー。ルークがですねー」
「ちょ、ジェイド!!!」
「インリン上等に色気出してますからね〜」
「……インリンって誰だ?」
「M字開脚をする綺麗なお嬢さんですよ」
「えむじ、開脚?」
「えぇ、これの事でs」
「ちょ、じぇーーーーーーーど!!!!」


END








「ともし火」(3月〜4月半ばまで)

そういえば、ジェイドの手は冷たい。
意識したことはなかったけど、ふと触れた瞬間に心臓がどきっといいそうな程いつも冷えている。
本人に聞いてみたら茶化されて、そうでも無いし、心が温かい人間だから〜と言われた。
別に、そういう事を言いたいんじゃないのに。
ジェイドの手は温かくなくても、温かいんだ!って言いたいだけ。
冷たいからこそ、温かいんだと言ったら、子供言うことは支離滅裂で分かりませんと言われた。
伝わらない。
この想いも。
このぬくもりも。
あの温度も。
伝わらない。
本当に伝わらないのかな。

「ジェイド!」
駆け寄って手を握る。
「おやー甘えん坊さんですね」
と笑いながらもいやな顔しないで手をつないでくれるジェイド。手袋越しだと体温は伝わってこない。
でも温まる場所がある。
「そういえばさ、この間言いたかったこと!ちゃんと言えるようになったぞ!」
「おや、では説明してください。私が納得するように」
「一々嫌味なやつだなー」
握っている手にぎゅっと力をいれてやると、ジェイドがふふふと笑った。
こういう時の顔はいじわるだ。
「あのな、ジェイドと手をつなぐと、心があったまるんだ!」
胸を張って答えた。
ガイともティアとも手をつないで確かめた事を今、言ってやった。
彼らでは手は温まっても、唯一温まらなかった場所があった。
それは胸のともし火。
「……」
適切な言葉で言ったつもりなのに、何故かジェイドの反応が薄い。
というか固まっている。
「どうかしたか?」
「……くくく」
どうやら笑っているらしい。
「な、なんだよ!きちんと説明したぞ!」
馬鹿にされているようで気分がよくない。
つないでいる手をがばっと離す。
それでもなお、ジェイドの笑いは止まらない。
「じぇーどっ!!」
「ありがとうございます、ルーク」
目じりに涙までためながら、ジェイドはルークにお礼を言う。
すっごい馬鹿にされているような気がするのは気のせいか。いや、違う。ぜったい違う。
そう思って拳を固く握っていたルークの手をジェイドは優雅に取った。
そしてわざわざ手袋を外す。
「ジェイド?」
ひやりとした彼の手がルークの手を握っていた。
そして、温かい唇を感じる。
「!!!!!!」
とっさにがばっと手をほどこうにも、ジェイドの動きに魅入られて動けない。
「私もあなたと手をつなぐと胸が温かい気持ちで溢れますよ」

今日も冷たい手と温かい手をつなぐ。
ともし火を、消さないように。
気持ちが伝わるように。


END








「風」(1月〜2月まで)

愛があるのなら、どうして手を差し伸べてくれなかったんだろう。
一人になるとつまらない事を考えてしまうのが癖になってしまった。
一度だけでもいいから聞いておけばよかった。あの赤い目を持つ男に思い切って聞いてみればよかった。
だって、そうでもしなければ彼はきっと答えてくれなかった。
だから今だって回答を知らない。
本当に自分を愛していたんだろうか。
本当に、傍にいてくれていたんだろうか。
自分の勘違いだったらどうしようかと思ってしまう。
もしかしたら全てが幻だったのかもしれない。
熱い腕に抱かれたのも、キスをくれたのも、全ては夢だったのかもしれない。

「苦しいよ……」

見下げる世界。
自分の体が霧散して、広がっている世界。
この世界には彼も生きている。
自分が見えない世界で、自分の守る世界で、生きている。

「ジェイド……」

言葉にならない吐息は風にのって何処までも切ない想いだけを運んで行く。


END








「空」(1月〜2月まで)

最後に一度位、言ってやればよかったのかもしれない。
決して言わないと決めていたら最後までタイミングを逃してしまった。
ただ言ってしまったら、自分の歯止めは聞かなかっただろう。

空を見上げる。
今日もグランコクマの空は高く澄んでいる。
あの子もこうしてよく空を見上げていた。
バチカルの空は雲が多いが、ここの空は澄んでいて綺麗らしい。
バチカルは音機関が発達しているから当然だろうと言ったら「夢がない」と言われた。
夢、か。
溜息をついて書類に再度目を通し始める。
いつもと同じ仕事のはずなのに何かが違っている。
それは平和協定を結ぶ頃から?
それともピオニーの隠密の勅命を受けてから?
あの子を恋しいという想いを抱いてから?

「ルーク」

唇から漏れる息は言葉を為して部屋に響く。

「愛しています」

届かないならば、どうか彼の音素に届くように。
書類に零れた涙がにじんでインクをぼかす。


END















戻る